輸血部
基本情報
概要
輸血部では輸血療法を必要とされる患者さまに対して安全な血液製剤を迅速に供給するため、輸血関連検査、輸血用血液製剤とアルブミン製剤管理業務および移植医療補助業務を行なっています。 また、自己血採血補助業務および管理業務を行っています。その他、輸血後のフォローのため、輸血副作用管理および製剤の使用記録保管を行っています。
輸血関連検査業務
患者様に適合した血液製剤を供給するため、ABO、RhD式血液型、不規則抗体検査および交差適合試験を輸血前検査として行っています。
輸血用血液製剤およびアルブミン製剤管理・供給業務
血液製剤およびアルブミン製剤の厳密な保管・管理を行い、緊急時でも速やかに供給できるよう24時間体制で行っています。 また、輸血副作用防止のため、濃厚血小板製剤や赤血球製剤の洗浄業務を院内で行って、血漿成分によるアレルギーなどの副作用防止対策を行っています。
自己血採血補助業務および管理業務
安全に自己血を採血し、最適な条件で返血できるよう厳密な管理を行っています。
移植医療補助業務
血液型不適合造血幹細胞移植患者さまに対しては赤血球抗原や抗体検査を行い適正な血液製剤供給を行っています。また、造血幹細胞保管処理および管理業務を行なっています。 また、適合性検査としてHLAタイピング検査およびHLA抗体検査を行っています。
輸血副作用管理および製剤の使用記録保管
すべての血液製剤について輸血副作用の有無をチェックし、重篤な副作用に対しては迅速に対応できる体制を行っています。そのため院内で使用した血液製剤およびアルブミン製剤の使用記録を20年間保管しています。 また、輸血前後感染症検査を行っています。
教育
当院医学部生、研修医教育に加えて、他施設の臨床検査技師養成学校および大学の学生に対しての教育施設となっています。 また、日本輸血・細胞治療学会の輸血認定医、認定輸血検査技師および学会認定輸血看護師についての研修認定施設となっており、 毎年、全国の受験希望者の研修を受け入れ、今後の輸血医療を担う医療者の教育に貢献しています。
疾患・治療実績
輸血前検査は全自動輸血検査装置を用いて迅速で正確な結果報告を行っています。血液型検査においては、亜型検査の精度を高めるため遺伝子検査を導入しています。
不規則抗体検査においては高い精度で同定検査を行っています。また、特殊検査として、HLAタイピング検査、HLA抗体検査、抗血小板抗体検査などを行っています。
主な検査件数と輸血用血液製剤・アルブミン製剤使用数(2021~2023年度)
検査件数 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 |
---|---|---|---|
ABO・RhD血液型検査 | 13,838件 | 14,896件 | 15,349件 |
不規則抗体検査 | 13,466件 | 14,486件 | 14,961件 |
抗血小板抗体検査 | 68件 | 57件 | 47件 |
交差適合試験 | 5,215件 | 5,664件 | 5,598件 |
直接クームス試験 | 129件 | 136件 | 143件 |
間接クームス試験 | 124件 | 148件 | 155件 |
HLAタイピング検査 | 359件 | 382件 | 352件 |
HLA抗体検査 | 525件 | 638件 | 319件 |
リンパ球クロスマッチ検査 | 29件 | 40件 | 37件 |
輸血用血液製剤・アルブミン製剤使用数 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 |
赤血球製剤(RBC) | 13,123単位 | 13,341単位 | 12,892単位 |
血小板製剤(PC) | 40,815単位 | 37,955単位 | 28,580単位 |
新鮮凍結血漿(FFP) | 9,568単位 | 7,103単位 | 7,683単位 |
5%アルブミン | 39,800グラム | 46,400グラム | 40,650グラム |
20%アルブミン | 58,430グラム | 49,170グラム | 58,120グラム |
スタッフ紹介
教職員氏名 | 役職 | 指導医・認定医資格 | 専門分野・担当 |
---|---|---|---|
榎本 大 | 部長 |
|
|
安保 浩二 | 保健副主幹 |
|
|
川原 宏惠 | 主査 |
|
|
松本 有紀 |
|
|
|
蓮輪 亮介 |
|
|
|
石川 いつこ |
|
||
久保 恵 |
|
||
出口 早苗 |
|
||
安田 理恵 |
|