病理診断科

基本情報

業務内容

• 病理組織診断：生検材料・手術材料の顕微鏡標本・特殊染色・酵素抗体法・蛍光抗体法、電子顕微鏡標本の作成により病理組織診断を行っています。これにより患者さんの治療方針が決定されます。また手術材料の顕微鏡検査は術前の診断が正しかったかどうかの検証を行います。 同時に病気の進行度、悪性度を判定し、その後の治療方針を決めます。

• 手術中の迅速診断：凍結病理組織標本、細胞診により迅速に手術中に悪性度、進行度などを診断し、これにより術式、切除範囲が決められます。

• 細胞診検査：婦人科細胞診、その他の細胞診検査により悪性細胞の有無を判定し、癌の早期診断を行います。その他術中迅速細胞診、ROSE（迅速細胞診断）にも対応しています。

• 病理解剖：個々の患者さんについて生前の診断治療の検証を行います。病理解剖は患者さんが受ける事の出来る最も詳細な診断の機会です。
  解剖症例については多数の医師の参加のもとに臨床病理検討会で検討され、生前の診断と治療が検証されます。 病理解剖症例数の多い病院ほど医療の質は良くなります。

• その他取り扱う検査：遺伝子パネル検査（NCCオンコパネル検査やFoundationOne）、各種遺伝子関連検査を院内外共に請け負っております。がんゲノム医療に関してはゲノム医療センターのページをご覧ください。また、各種治験および学術研究活動への協力を行っています。

病理部理念

• 迅速で正確かつ安全な病理診断を行います
• 地域連携により広域な病理診断ができるよう取り組みます
• 病理診断技術の進歩にたゆまぬ努力を続けます
• 最先端の病理診断技術導入に努めます

認定施設

• 日本病理学会認定施設
• 日本臨床細胞学会教育認定施設
• ISO15189病理検査室取得

疾患・治療実績

特徴・特色

　病理検査業務にはトラッキングシステムを構築し、運用手順によるチェック体制を組み合わせることでより安全でリスクの少ない方式で作業を行っています。ISO15189を取得し、常に業務カイゼンに取り組んでいます。
組織診断、細胞診診断は患者履歴をシステムより閲覧可能です。標本上のバーコードを使用した診断入力と報告完了を行い、報告後の確認忘れを防ぐための運用手順を院内で構築して患者さんの治療に貢献できるよう努力しています。また常に見直しを行い、より安全なシステムにするよう改善を行っています。
剖検症例は全症例について定期CPCを毎週水曜日に実施しています。
標本およびブロックはシステムで管理し、温度管理を行った倉庫で長期間保管しており、以前の標本を迅速に確認できる、以前のブロックによる遺伝子検査が実施できる等の体制を構築しています。

主な病理検査の件数（2023年度）

スタッフ紹介

受託病理解剖について

大阪公立大学医学部附属病院（以下、「当院」という）以外の病院で亡くなった患者さんの病理解剖を依頼される場合は，当院病理診断科の受託病理解剖実施要綱に則り行われ，以下の手続きが必要です．

1) 病理解剖に関するご遺族の承諾の取得および手続きは，該当病院の責任の元で行って下さい．

2) 病理解剖の受付手続きは以下です．

　1. 受付窓口：当院・病理診断科06-6645-2225（直通）に申し込んで下さい．
　2. 受付時間：平日（月曜日～金曜日）8時45分より15時まで（時間外受付はありません．）
　　　ただし，診療科内の事情により当日実施できない場合があります．
　3. 病理解剖開始前に必要な提出書類
　　　以下の書類を当院・病理診断科に提出してください．
　　　i)   剖検依頼書（別紙1）（原本と写の各1通）
　　　ii)  病理解剖に関する遺族の承諾書（別紙2）または遺族の諾否確認不能証明書（別紙3）（原本と写の各1通）
　　　iii) 臨床経過記録書1通（自由書式）

3) 受付終了後の手続きは以下です．

　1. ご遺体の当院への搬入と搬出は依頼病院の責任の元で行って下さい．
　2. 病理解剖には主治医あるいはその代理医の立ち合いが必要で，以下の事項を行っていただきます．
　　　i)   臨床経過および検索希望内容の説明
　　　ii)  病理解剖所見の記録
　　　iii) その他，病理解剖の補助など，病理医の指示する事項
　3. 解剖後のエンゼルケアは当院では行えません．依頼病院の責任の元で行って下さい．

4) 後日，必要な書類と支払い

　1. 病理解剖料： 契約で定める病理解剖料を納入して下さい．

別紙書類
　・（別紙1）剖検依頼書
　・（別紙2）病理解剖に関する遺族の承諾書
　・（別紙3）遺族の諾否確認不能証明書

【受託病理解剖実施要綱】