睡眠センター
基本情報
センター開設について
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、大きないびき、日中の傾眠、夜間の無呼吸やいびき、起床時の頭痛やだるさという症状ばかりでなく、高血圧、虚血性心疾患、脳血管障害、糖尿病や肥満などの生活習慣病も高い率で合併します。 このような睡眠時無呼吸症候群の診断・治療を進めるため、本院では平成23年6月から睡眠センターを開設いたしました。
実施体制
総合診療科、呼吸器内科、糖尿病・内分泌・腎臓内科、耳鼻咽喉科、中央臨床検査部、看護部が協力して、検査・診断・治療を行います。
実施方針
総合診療科、呼吸器内科、糖尿病・内分泌・腎臓内科、耳鼻咽喉科の各外来で簡易睡眠検査を経て睡眠時無呼吸症候群が疑われた患者さんや、他院から紹介された患者さんを18階特別病室に入院していただいてより詳しい検査を行います。
その後、センターの医師が治療方法を決定しますが、重症症例・特殊症例などについては、4つの診療科が治療方法を協議して最適な方法を選択します。
睡眠外来の開設日
令和6年4月より総合診療科に「睡眠外来」を開設いたします。
総合診療科 | 火曜日・木曜日 |
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呼吸器内科 | 金曜日 |
糖尿病・内分泌・腎臓内科 | 再診のみ |
耳鼻咽喉科 (明らかに耳鼻科疾患が疑われる場合) |
再診のみ |
受診方法
受診を希望される方は、かかりつけの医療機関(病院や診療所)から当院あての診療情報提供書の交付を受け、各診療科の開設日に来院してください。
当院外来あるいは他院での簡易検査の結果、入院が必要であると判断された場合は、入院のうえ、終夜睡眠ポリソムノグラフィー(PSG)検査を行います。睡眠時無呼吸症候群と診断された場合は、経鼻的持続陽圧呼吸療法装置(CPAP)を中心とした治療を開始し、無呼吸の程度や睡眠の質が改善しているかを確認するため、効果判定(タイトレーション)を行います。
入院は、18時入院で朝7時半退院としています。
より詳しい検査について
終夜睡眠ポリソムノグラフィー(PSG)検査
睡眠時無呼吸症候群を診断する検査であり、睡眠中の脳波、筋電図、眼球の動き等を測定することで睡眠段階、覚醒反応の有無などの睡眠の状態を把握しながら、エアフローセンサー、腹部胸部センサーなどにより無呼吸の程度、無呼吸のタイプ(中枢型か閉塞型か)の判別などを正確に行います。
1時間あたりの無呼吸と低換気の回数(AHI)により重症度を判定します。AHIが20回/時以上であればCPAPなどの治療の適応となります。
経鼻的持続陽圧呼吸療法装置(CPAP)による治療について
PSG検査によりAHIが20回/時以上の閉塞型無呼吸ではCPAPによる治療の適応となります。
CPAPによる治療とは、睡眠中に小さな器械にホースでつながっている鼻マスクを装着し、空気を 流すことによって気道に陽圧をかけることで、睡眠中の気道の閉塞を防ぎます。 きっちりと装着できれば90%以上の患者さんで無呼吸の著明な改善がみられます。