女性診療科

女性診療科

基本情報

産科領域ではあらゆる妊娠・分娩を受け入れ、特に多胎妊娠・前置胎盤・胎児発育不全・妊娠高血圧症など、ハイリスク妊娠・分娩の管理については豊富な経験を有しています。 生殖・内分泌領域では、ホルモン療法など薬物治療のほか、腹腔鏡や子宮鏡を用いた不妊症手術を積極的に行っています。婦人科領域においては、悪性腫瘍の治療件数は全国有数で、 手術療法のほか薬物療法や放射線療法なども行い、様々な婦人科がんに対する治療に対応しています。また、子宮筋腫や骨盤臓器脱など、良性疾患に対する手術治療や保存的管理なども行っています。

診療科の特色

産科領域については、母胎集中治療室3床と新生児集中治療室9床を併設し、地域からの母体搬送の受け入れを積極的に行っており、特に多胎妊娠・前置胎盤・胎児発育不全・妊娠高血圧症など、リスクの高い妊婦さんの受け入れ件数は多く、その治療経験は豊富です。 また、脳疾患・心疾患・交通外傷・産後の大量出血など、重篤で緊急性のある合併症のある妊産婦さんを、周産期医療と救命救急医療の連携により受け入れることのできる体制も確保しています(最重症妊産婦受け入れ施設)。 さらに偶発的な合併症が発生した妊産婦さんの受け入れも広く行っており、関連診療科との連携をとりながら診療に当たっています。
生殖・内分泌領域では、人工授精までの不妊治療を行っています(体外受精胚移植は現在行っておりません)。卵管瘤水腫など卵管が原因となっていると考えられる不妊症に対しては腹腔鏡による手術治療を、 粘膜下筋腫など着床障害の原因となっていると考えられる不妊症に対しては子宮鏡による手術治療を行い、妊娠率向上に努めています。
婦人科領域では子宮頸がんの治療に力を入れており、広汎子宮全摘出術の治療件数は全国有数となっています。進行した子宮頸がんに対しても、放射線治療科と連携して化学放射線療法による治療を行っています。 子宮体がんについては、初期症例に対する腹腔鏡下手術・ロボット支援下手術も行っています。骨盤臓器脱や排尿障害に対しては、新しい骨盤底再建手術の開発を進めています。子宮筋腫に対しては、当科が開発した針生検診断法を行うことで筋腫に類似した肉腫の除外診断を行っています。

外来受付時間

受付場所 女性診療科(2階)
診察受付 9:00~10:30
診療時間 9:00~16:45

※初診のときは、外来診察担当表をご確認ください。

医局のホームページ

女性診療科医局:http://www.med.osaka-cu.ac.jp/obandg/

当院でのご出産を希望される方へ

当院の分娩は予約制となっておりますので、ご希望の方は女性診療科へお電話にてお問い合わせください(平日14時~16時)。なお、当院では助産券の使用はできません。 分娩の予約状況や分娩についての詳しい内容についてはコチラ(当院でのご出産を希望される方へ)をご覧ください。

当院でのご出産を希望される方へ 
  • 分娩予約状況
  • 母親学級・母乳外来・助産師相談外来・分娩について

※母親教室開始となりました。

【立ち会い分娩を開始しました!】

※現在コロナウイルス感染拡大防止のため病院内へのご家族の面会を制限しています。

平成26年11月中旬より当院でも立ち会い分娩を開始しました!
立ち会っていただけるのはご主人(パートナー)様に限ります(帝王切開になる場合ではお断りさせていただいております)。
詳しくは当院スタッフにお問い合わせください。

認定施設

  • 日本産科婦人科学会
  • 日本周産期・新生児学会
  • 日本生殖医学会
  • 日本婦人科腫瘍学会
  • 日本産科婦人科内視鏡学会

疾患・治療実績

当科の得意分野

  • ハイリスク妊婦さんの管理:母胎集中治療室を併設し、胎児超音波などによる管理のもと、多胎妊娠・前置胎盤・子宮内胎児発育不全・重症妊娠高血圧症など、ハイリスク妊婦さんの管理を行っています。
  • 不妊症の治療:卵管因子が原因と考えられる不妊症に対する腹腔鏡下手術や、子宮因子が原因と考えられる不妊症に対する子宮鏡下手術を積極的に行っています。
  • 婦人科悪性腫瘍の治療:子宮がん・卵巣がんに加え、外陰がんや腟がんなどの稀少腫瘍を含めた婦人科悪性腫瘍の治療実績が豊富で、手術可能な場合は積極的に手術治療を行い、困難な場合には化学療法や放射線治療による集学的治療で予後改善に務めています。
  • 骨盤臓器脱・排尿障害の治療:更年期以降に起こる、生活の質を低下させる骨盤臓器脱とそれによる排尿障害の発症機構を解析し、常に新しい骨盤底再建手術の開発を行っています。
  • 子宮筋腫の治療・管理:子宮筋腫に対する手術治療については、腹腔鏡を用いた低侵襲手術を積極的に行っています。サイズが大きな筋腫でも、症状がなければ針生検診断法による結果をもとに保存的な管理を受けていただくことも可能です。

対象疾患

女性診療科では、産科・婦人科を中心に各種特殊専門領域を含め広く女性の一生を対象としています。産科領域では市中病院では対応が難しい妊婦さんの管理を行っており、特に多胎妊婦さんの管理数は近年増加しています。 婦人科領域では婦人科悪性腫瘍のほか骨盤臓器脱や尿失禁・更年期障害症・骨粗鬆症・子宮筋腫・子宮内膜症などの治療や管理を行っています。

主な対象疾患

  • 多胎妊娠・分娩
  • 流産・早産
  • 妊娠高血圧症
  • 合併症妊娠・分娩
  • 不妊症
  • 骨盤臓器脱
  • 排尿障害・尿失禁
  • 更年期障害症
  • 骨粗鬆症
  • 女性心身症
  • 悪性子宮腫瘍
  • 悪性卵巣・卵管・腹膜腫瘍
  • 外陰がん・腟がん
  • 良性子宮腫瘍
  • 良性卵巣腫瘍

主な手術や処置の件数(2023年度)

産科・生殖内分泌・骨盤底医学

手術・処置・症例等の名称 件数
分娩 776
帝王切開 311
多胎妊娠 37
前置胎盤 29
母体搬送受け入れ 244
不妊症に対する腹腔鏡下手術 Ⅰ卵管開口術/卵管切除術 18
不妊症に対する腹腔鏡下手術 Ⅱ筋腫核出術 13
不妊症に対する腹腔鏡下手術 Ⅲ卵巣のう胞 12
卵巣のう腫合併妊娠に対する腹腔鏡下手術 4
異所性妊娠に対する腹腔鏡下手術 19
不妊症に対する子宮鏡下手術 Ⅰ内膜ポリープ 8
不妊症に対する子宮鏡下手術 Ⅱ粘膜下筋腫 8
骨盤臓器脱手術 20

婦人科腫瘍学

手術・処置・症例等の名称 件数
子宮頸癌手術 62
子宮体癌手術(癌肉腫を含む) 74
卵巣癌手術(境界悪性を含む) 56
子宮肉腫手術 2
外陰癌手術 2
良性腫瘍(子宮内膜症を含む)に対する腹腔鏡下手術 129
悪性腫瘍に対する腹腔鏡下手術(ロボット支援下手術を含む) 15
子宮鏡下手術(不妊症以外) 39
子宮腟部円錐切除術 75

スタッフ紹介

産科・生殖内分泌・骨盤底医学

教職員氏名 役職 指導医・認定医資格 専門分野・担当
橘 大介 部長
  • 日本産科婦人科学会指導医、専門医、代議員
  • 日本周産期新生児医学会母体・胎児指導医、専門医、評議員
  • 日本女性骨盤底医学会理事
  • 日本妊娠高血圧学会代議員
  • 日本産婦人科新生児血液学会評議員
  • 近畿産科婦人科学会評議員
  • 大阪母性衛生学会会長
  • NCPRインストラクター
  • 母体保護指定医
  • 医学博士
  • 周産期医学
  • 胎児超音波
  • 骨盤底医学
三杦 卓也 医局長
  • 日本産科婦人科学会指導医、専門医
  • 日本周産期新生児医学会母体・胎児専門医、評議員
  • 日本生殖医学会専門医
  • 日本女性骨盤底医学会幹事
  • 大阪母性衛生学会幹事
  • 母体保護指定医
  • 医学博士
  • 周産期医学
  • 生殖内分泌
羽室 明洋 外来主任
  • 日本産科婦人科学会指導医、専門医
  • 日本産婦人科内視鏡学会腹腔鏡技術指導医、認定医
  • 日本生殖医学会指導医、専門医
  • 日本女性骨盤底医学会幹事
  • 母体保護指定医
  • 医学博士
  • 骨盤底医学
  • 生殖内分泌
  • 内視鏡手術
田原 三枝 産科病棟主任
  • 日本産科婦人科学会指導医、専門医
  • 日本周産期新生児医学会母体・胎児専門医、評議員
  • 人類遺伝学会臨床遺伝専門医
  • 日本超音波学会専門医
  • 母体保護指定医
  • 医学博士
  • 周産期医学
  • 遺伝カウンセリング
  • 胎児超音波
中野 朱美
  • 日本産科婦人科学会指導医、専門医
  • 母体保護指定医
  • 医学博士
  • 周産期医学
栗原 康
  • 日本産科婦人科学会指導医、専門医
  • 日本周産期新生児医学会母体・胎児専門医、指導医
  • 日本超音波学会専門医
  • NCPRインストラクター
  • 母体保護指定医
  • 医学博士
  • 周産期医学
  • 胎児超音波
北田 紘平
  • 日本産科婦人科学会専門医、指導医
  • 日本周産期新生児医学会母体・胎児専門医
  • 母体保護指定医
  • 医学博士
  • 周産期医学
  • 骨盤底医学

婦人科腫瘍学

教職員氏名 役職 指導医・認定医資格 専門分野・担当
角 俊幸 部長
  • 日本産科婦人科学会指導医、専門医
  • 日本婦人科腫瘍学会指導医、専門医
  • 日本女性骨盤底医学会理事
  • 日本婦人科腫瘍学会代議員
  • 近畿産科婦人科学会評議員
  • 母体保護指定医
  • 医学博士
  • 婦人科悪性腫瘍手術
  • 婦人科腫瘍薬物療法
  • がんゲノム医療
  • 骨盤臓器脱
  • 女性排尿障害
安井 智代 副部長
  • 日本産科婦人科学会指導医、専門医
  • 日本婦人科腫瘍学会指導医、専門医
  • 近畿産科婦人科学会評議員
  • 日本婦人科腫瘍学会代議員
  • 母体保護指定医
  • 医学博士
  • 婦人科腫瘍手術
  • 婦人科疾患全般
  • 女性ヘルスケア全般
  • 骨盤臓器脱
  • 女性排尿障害
福田 武史 医局長
外来主任
  • 日本産科婦人科学会指導医、専門医
  • 日本婦人科腫瘍学会専門医
  • 日本がん治療認定医機構がん治療認定医
  • 日本ロボット手術学会Certificate
  • 日本産科婦人科内視鏡学会認定 腹腔鏡技術認定医
  • 日本内視鏡外科学会技術認定医
  • 母体保護指定医
  • 医学博士
  • 婦人科悪性腫瘍手術
  • 婦人科腫瘍薬物療法
  • 婦人科疾患全般
山内 真 婦人科病棟主任
  • 日本産科婦人科学会指導医、専門医
  • 日本婦人科腫瘍学会専門医
  • 日本ロボット手術学会Certificate
  • 日本がん治療認定医機構がん治療認定医
  • 母体保護指定医
  • 医学博士
  • 婦人科腫瘍全般
  • がんゲノム医療
  • 婦人科内視鏡手術
田坂 玲子
  • 日本産科婦人科学会専門医
  • 日本がん治療認定医機構がん治療認定医
  • 母体保護指定医
  • 医学博士
  • 婦人科腫瘍全般
  • 子宮頸部異形成
和田 卓磨
  • 日本産科婦人科学会専門医
  • 日本がん治療認定医機構がん治療認定医
  • 母体保護指定医
  • 医学博士
  • 婦人科腫瘍全般

外来担当表